小さな小さな神社⛩近戸神社⛩『重要文化財塔婆石像三重塔』に行った際にカーナビに神社が出たので行ってみました⛩🔴群馬県前橋市にある。上毛鉄道・膳駅の北1.5Kmほどの月田に鎮座。膳駅から北上すると、吉池の手前に当社境内がある。道路に沿って参道があり、鳥居が立っており、鳥居扁額には「正一位近戸大明神」とある。その鳥居をくるぐと当社の社域があり、階段上に境内入口の鳥居。階段脇に「村社近戸神社」と刻まれた社号標。参拝は晩秋の十一月。境内はひっそりとして、季節のせいか乾燥して枯れた印象だった。境内奥に、当社の社殿。拝殿は瓦葺入母屋造平入で、後方の本殿は覆屋根の下にあり、流造のようだ。拝殿の扁額に「近戸神社」とあるが、さらに左に「蠶影山大神」という扁額もある。境内右手には「獅子連顕彰碑」。当社の神事で奉納される獅子舞を記念したもののようで、表面に獅子舞を舞う姿がレリーフ状に刻まれている。創祀年代は不詳。境内の由緒書きによると、東国を鎮定した豊城入彦命の媛宮が字丸山に勧請した社を、延暦十三年(794)に現在地に移築したもらしい。『平成祭データ』によると、当社は『上野国神名帳』に「正五位上霜川明神」とある社。近戸神社は、赤城山との関係が深く、赤城山南麓の深津・笂井・上増田・大島町に点在し、今井の今井神社、大胡町河原浜の大胡神社も近戸大明神と呼ばれていた。「近戸」という言葉は、登山口あるいは里宮という意味で用いられているのだろう。三夜沢の赤城神社は、粕川信仰の西社と地蔵信仰の東社とがあり、現在は、東社に統一されているが、その西社の元宮の地と考えられる「御殿」が当社が鎮座する粕川の上流にある。また『式内社調査報告』には、二宮赤城神社の御神幸には当社を中継していたとある。境内の案内書きによると、当社では、赤城山信仰の表徴として数百年の伝統を持つ神事「お川降り」があり、粕川へ濁酒を流し、近戸神社外宮(別宮)まで渡御される神輿は製作年代不詳、安政三年に修理されたもので前橋市指定文化財。奉納される獅子舞は群馬県指定重要民俗文化財。ということで、当社には外宮、あるいは別宮と呼ばれるお宮があるようだ。粕川対岸の石垣の上にあるようだが、残念ながら確認していない。