八丈西山火山(標高854m)は,東京の南300km,伊豆七島のひとつ八丈島にあり,きれいな円錐形をしていることから八丈富士とよばれています.歴史時代にも3回の噴火記録のある新しい火山で,西山よりもやや東山火山と火山2つが北西ー南東方向に並んで,ひょうたんのような形の八丈島を構成しています.(八丈島は1964~1969年にNHKで放映された”ひょっこりひょうたん島”のモデルだったともいわれています)西山の最新の噴火は1605年で,焼砂(注:スコリアのこと)が,(2つの火山の間にあり,当時も現在も島民の多くが居住している)三根(みつね),大賀郷(おおかごう)の畑に3回にわたり積もったため耕作ができなくなり,年貢が引かれた,と記録されています.おそらく,西山の南東山麓で起こった割れ目噴火によりスコリアが噴出され,山腹にはスコリア丘ができ,山麓にはスコリアが堆積したのでしょう.1518~1522年には5年にわたり噴火があり,噴煙が麦畑,桑畑にかかって被害を受けた,1487年には噴火で島中が飢饉になった,と書き残されています.外出自粛中にて昨年度画像