埼玉県秩父市荒川にある曹洞宗寺院。秩父三十四観音の29番札所と同時に東国花の寺百ヶ寺埼玉2番札所。参道の右手には「笹戸山石札道場」、左手には「笹戸山長泉禅寺」と刻まれた石碑がある。左手の石碑の後ろには「よみがえりの一本桜」と呼ばれるみごとな枝ぶりの枝垂れ桜が根を張っている。大きな石灯篭の間を進むと間口の広い本堂の正面にでる。本堂の天井は千社札を貼ったようにみせながら、実文字を彫り黒漆を塗った納札天井となっている。堂内正面には葛飾北斎の描いた『桜図額』が掲げられている。ここが「石札堂」といわれるのは、文暦元年(1234年)に、性空上人らが秩父を巡錫した折に、石札を納めたと伝えられることに由来している。